みんなの婚活体験談

みなさん気になる「他の人はどんな婚活をしているか」ここでちょっとだけご紹介します。

2015.11.30 更新

腐女子のはじめてのお見合い

24歳
職業女性事務職
年収~300万
20代後半
職業男性歯科医
年収〜300万

お見合いのお誘い~ごちそうに釣られて~

私のお見合いに対する考え方はかなりポジティブでした。
「結婚したい者同士が同じ目標(結婚)に向かって歩めるかを見定める場。だから学歴、年収など聞きにくいこともズバズバ聞いて大丈夫でしょ!なんて合理的!」といった風にお見合いを捉えていました。
当時は仕事もハードで「結婚して仕事を辞めたい」という願望が強く、婚活パーティーにも何度か参加していました。

そんな時、ご近所のおばあさんが「友達のお孫さんで結婚相手探してるの、ちょっと会ってみてくれない?」と地獄に蜘蛛の糸の如く現れ、そのおばあさんの背後に後光が見えました…。
「昔ながらのお見合いってのも肩苦しいし、当事者の二人で食事に行ってらっしゃいよ。きっとごちそうしてくれるわ。」というおばさん。「ごちそう」という言葉に釣られて、私はお見合いをすることにしました。

それから話が進み、私ははじめて「釣書」なるものも執筆しました。就活とほとんど同じような流れで、いろんなサイトで検索して書き上げ、おばあさんを通して釣書を提出しました。
「当日は何着て行こうかな!ネイルしちゃおうかな!」なんて浮かれている私のそばでは両親が心配な面持ち。「両親が医師のお家なんてお嫁に行ったら大変でしょう。」と思い留まるよう説得する母を「嫌なら断ればいいよー」と軽くあしらい、食事会の日を待ちました。

初対面、はじめてのお食事会

お見合い当日は、おばあさんを通して待ち合わせの場所と時間を決めていました。この時はお見合い相手とはメールアドレスも交換しておらず、私は当日の予定を全く知りませんでした。
「きっとオシャレでおいしいお店に連れってくれるんだろうな…!」と期待に胸膨らませながら待ち合わせ場所へ向かいました。

待ち合わせ場所に、彼はマツダのカッコイイ車で登場。中から現れたのは写真通りの虫も殺せなさそうな柔和な雰囲気の男の子。そう、「男の子」と思わせるような純朴な印象の方でした。
彼の運転でレストランへ行くことになりました。私のマシンガントークでなんとなく会話は成立していましたが、運転中やたらチョロチョロ携帯をいじる彼。気になって声をかけると「レストランへ電話してるけど、つながらない…。」という返事が返ってきました。
「予約してなかったんだ!」と心の中で突っ込んでしまいましたが、文句をグッと我慢。電話がつながらないままレストランへ到着すると案の定、予約で満席。

そんな失敗も笑顔でフォローし、次のお店へ。既に待ち合わせから一時間。
これらの段取りの悪さや会話から私はうっすら、彼の性格を掴み始めていたのです。

素直は諸刃の剣~突っ込みが止まらない~

ランチタイムも終わりかけの時間になった頃、ようやく二件目のレストランへ到着。おいしいフレンチを頂き、私は「ご馳走になる」という当初の目的を達成することができました。

車内や食事中の会話で分かったことは彼が見た目通り素直であるということ。とにかく素直すぎる!
私のマシンガントークのおかげで喋りやすい雰囲気であったようで、最初は聞き役だった彼も自発的に会話をしてくれるようになりました。その中で「どうしてミカさんは今の事務をしようと思ったの?ってお母さんが聞いてた。」と言われました。
「お母さんが聞いてた」という言葉に私はびっくりしてしまいました。どうやら彼は素直すぎるゆえ、母や祖母の言われるままにお見合いをしているようでした。
素直すぎるゆえの彼のマザコン感に、私は消化不良な感じが否めませんでした。

会計時も一応私がお財布を出そうとすると「大丈夫、おばあちゃんから食事代って貰ってるから気にしないで。」という彼。
「少しくら見栄を張ってもいいのに!」と心の中で今日何度目かの突っ込みをいれてしまいました…。

違いすぎる価値観

食事を終えたレストランから私を送るため、再び車へ。
車内では会話もそこそこ弾み、お互いの学生時代の話などで盛り上がりましたが、家庭環境の差というのをまざまざと思い知りました。

彼は大学時代は他府県へ下宿していたそうですが、その間一切自炊をせず、掃除も「定期的に母親が来るのでした試しがない。」と恥ずかしげもなく教えてくれました。
立ち寄った百貨店のメンズフロアをうろうろしていると「僕の服は大体ここにあるかな。」と言い出す彼。「自分の服は百貨店でしか買わないっていう自慢…?」と思いながら更に聞くと、「大体お母さんがここで僕の服も買い物してくるからね。」と言う始末!
彼が言うに「服を選ぶのは面倒」「祖母が服装にうるさい」「勝手に買ってくる」とのことですが…。彼のお坊ちゃま発言の数々に、私は心の中でもはや突っ込みする気もなくし、感嘆するばかりでした。
百貨店での買い物のあと、彼とメールアドレスを交換しその日は解散することになりました。

それからしばらく経ったある日、最初に予約で満席だったレストランへもう一度行こうと、再び彼と会うことに。
今回はさすがに予約していてくれていたようで、おかげでおいしいイタリアンを食べることができました。しかし、食事の間もやっぱり家庭環境の違いというか彼のマザコン感が払拭できず、「彼とは結婚はできないな…。」と思い、三回目はありませんでした。

2人のその後

その後、近所のおばあさんが教えてくれたのですが、彼は何度目かのお見合いで成功し、無事結婚したそうです。
私もその数年後に今の主人と出会い結婚し、今はとても幸せです。結婚できたのは、お坊ちゃんの彼とお見合いをセッティングしてくれた世話好きのおばあさんのおかげでした。

お見合い、婚活パーティーなどいろいろ婚活をしてきましたが、全ていい思い出です。
職場と実家の往復だけでは絶対に会うことがないであろう人たちと出会うことができました。結婚に至らなかった出会いでも、人それぞれの価値観を知ることができておもしろかったです。

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