ついに見つけた運命の人！

ミステリアスな魅力

長年付き合った恋人に振られ、もうしばらく恋も結婚もいいやと投げやりになっていた矢先。
「先輩婚活しないと！」と会社の後輩に誘われて、なんとなく合コンに参加しました。
久々の合コンだけど全然気合が入らず、人数合わせの軽い気持ちで参加していました。

そして行ってみると1人遅れてくるそうで、はじめは男性3人の女性4人でした。気楽に話せる人たちだったので、お酒も入りその場を楽しんでいると…
「おつかれー！」っと低い声で、入ってきたのは熊さんみたいな長身の男性。

あまりの声の大きさにびっくりしている私達を尻目に、「響、ロックで」とオーダーをし始めました。
いきなりウィスキーを頼むマイペースさにも驚き。熊さんみたいな髭もじゃで無口なミステリアスさに興味深々になりました。

恥ずかしがり屋の熊さん

あまりにも興味があったので、隣の席に移動していろいろ尋ねました。
熊さんはとても口数が少なくて、雰囲気のある人でした。話しかける度にちらっとこちらを恥ずかしそうに見て、すぐ前を向いて話すしぐさに胸がきゅんと締め付けられるよう。

あーもっとこの人のことを知りたい！と思うには1時間で十分でした。
名残惜しかったですが、その場は解散。
後日、後輩から「いい人いました？」と聞かれ「熊さんかな」と答えると「じゃあ、予定合わせて今度は4人でごはん行きましょう」と次に会えるチャンスを作ってくれました。

やっと連絡先を聞いてもらえました

2回目4人で会ったのはおいしい鍋屋さん。
彼は人が一杯飲む間に3杯は飲んじゃうくらいの大酒のみ。その場も楽しく過ごし、帰る頃になると、後輩が気を利かせて2人で帰らせてくれました。

2人で歩いていると、一歩が大きな彼はどんどん先に。
一生懸命着いていくと、やっと駅の出入り口まできて振り返り「あ、あの電話…」と連絡先を聞いてくれました。
その無骨な雰囲気が、さらに私の興味をそそりました。

初めてのデート

仕事がとても忙しい彼と初めて2人で出かけたのは、連絡先を交換してから2か月後。はじめメールの返信がとても遅かったので、脈がないのかなぁと心配してしました。

後輩にそれとなく聞くと、「熊さんホント出張ばっかりで仕事が忙しいらしいですよ」とのこと。
それに安心して、ゆっくり連絡を取り、やっと会えるようになりました。

桜の下で

駅の改札で待ち合わせていると、一際目立つ大きな熊さん。
どこにいても見えるので、人ごみにいてもなんだか守られているような気になりました。

そして、電車に乗って、満開の桜の下へ。
ビールを何本も買い込み、手作りのお弁当を広げ桜の下でお話ししていると、とても心地よかったです。

それから二年後の桜の木の下で私は彼からプロポーズを受けました。
一緒の歩幅で歩いてくれるようになった彼との生活はとても幸せです。