サイトで見つけた片思いの彼に似た人

好きな人を忘れる為に婚活サイトへ

私はどうも失恋の踏ん切りが悪いタイプで、もうダメだとわかっていても、好きな人が近くにいたりすると、なかなかスッパリと気持ちを変える事ができないのです。

そんな気持ちの時、手っ取り早いのが婚活サイトです。
毎日のようにしていた仲良かった彼とのメールや電話がなくなった、そのぽっかり空いた心と時間の隙間を、別の誰かとのやり取りで埋めるという手段です。

出会い系はなんだか怖いので、婚活サイトを選びます。
実際、どこまでの違いがあるのかはわかりませんが、少しでも安全性の高いものをチョイスします。

ゆっくりペースのコミュニケーション

サイト内では、顔写真を載せている人と、載せていない人がいます。
ある時サイトを見ていると、写真がある人の中に失恋した彼にとても似た人がいたのです。
まだまだそういう所に惹かれているのが吹っ切れてない証拠なのですが、彼とメールのやり取りを始めました。

コンピューター関係と職業には記載があり、その辺りも失恋した彼と同じだったので、リンクさせて考えてしまいました。

メールだけでも、なんとなく相手の人となりが伝わるものです。
彼は穏やかそうで理性的な印象を受け、きっといい人だろうな、と思いました。
気負いなくやり取りする中、私の失恋事情も聞いた上で、普通にメールで会話を時々するというかんじでした。

彼の少しの嘘

やはりサイトというものですので、プロフィールが全部本当かは定かではありません。

やり取りする中で、彼は実はコンピューター関係ではなく、自分の仕事に合う選択肢がなかったのでそれを選んだだけで、工場で働いているという事を話してきました。嘘をついていたようで、ごめんなさい、と言われました。
話の感じから決して頭の悪い人ではないと感じましたが、彼は今の自分の仕事にとても自信がなく、正社員になりたいが今は契約社員だという事も明かしてくれました。

その後、写真も少しだけぼんやりとしていたので、別のを送ってもらったら、印象がだいぶ違ったのです。

しばらく続くメール

少し内容は実際と違ったし、この人と会って、結婚するとかは考えにくかったのですが、悪い人ではなさそうだし、しばし彼とのメールは続きました。

失恋した私の話を優しく聞いてくれるのは有難かったですし、自信を失っている彼を励ましてあげたい気持ちもありました。

最終的には

そのまましばらくメールのやり取りだけが気ままに続いて、その内お互い連絡しなくなりました。

会ってみようかという話も出ましたが、お互い慎重になってそのままになったのです。
サイトで出会いを求めて、実際に会ってお付き合いしている友人もいますので、婚活サイトは今の時代ありなんだと思います。

私の場合は、この時は心の隙間を埋める一時期のメール友達で終わりました。