お見合いパーティー、一途過ぎたヴィジュアル系

まだまだ選ばれる立場でいたい

二度目のお見合いパーティーも、一度目と同じようにリーズナブルでカジュアルな出会いができるものを選び参加しました。
本気の婚活をするならば男性の年収重視で選べばよいのですが、参加費が女性の方が高い点から「どうかわたしを選んで下さい！」と下手に出ている雰囲気がしてどうも踏み込めないのです。
要は自信が無いだけなんですけどね…。

イマイチな男性陣

前回はどうしても外見で男性を選んでしまっていたので、今回は中身重視で良い出会いをしよう！と気合が入ったところでいざパーティーは始まりました。

着席した女性の向かいの席に男性陣が順番に座って会話をしていく恒例のパターンを終えましたが、今回のパーティーではファーストインスピレーションでグッとくる男性はいませんでした。
こう言っては失礼かもしれませんが、恋愛経験すらなさそうな方が多いように感じました。
それでも男性からのアプローチタイムでは3人の方がわたしの元に訪れて下さったので、とりあえず中身をちゃんと知る努力はしました。

「好きです」一途な男の子との出会い

1人目、2人目と時間が許す限りお話をして次が最後の方になりました。
「失礼します」そう言うと、長めの黒髪で愛嬌のある笑顔が可愛い男の子が席に着きました。
好みのタイプという程ではありませんでしたが、他の男性達に比べると何割か増しで良く思えたのです。

彼の方が年下でしたが話が合い、楽しく時間を過ごしていると彼は「ずっと話していたい。他の人と話さないで欲しい。好きです。」とストレートに気持ちを表してきました。
正直気分は良く、カップルになっても良いなと私も思っていました。

トイレに閉じこもる男

ほとんど気持ちも固まっていたので、今度のアピールタイムはわたしから彼の元に行きました。
嬉しそうな彼とまた色んな話をして、やがて交代の時間になりました。
わたしの後ろには彼と話す順番待ちをしている女性が既に待機していました。
それに気付き、女性に軽く会釈をしてその場から立ち去ろうとするとなんと彼が急に立ち上がり、トイレまで走って行ってしまいました。

かなりびっくりしましたが、お腹が痛くなったんだろうと思いわたしは別の場所に移動しました。
結局そのアピールタイム中に彼がトイレから出てくる事はありませんでした。

泣き出し、そして妄想壁

わたしたちはカップルになりました。
ですが…先程のトイレから出てこなかった理由がわたし以外の女性と話したくなかったからだと聞き、重さに引きはじめている自分がいました。

パーティー後、わたしは友人と来ているのに何度も2人だけでデートしたいとせがまれ、わたしが気怠そうな態度を見せると「どうしてわかってくれないんだろう」と泣き出してしまいました。
本格的に面倒になり、友人と先に出て駅を目指していると携帯に立て続けに着信が鳴り、「どこにいるの？！」とメールが大量に届きました。

なんだかまた変な人を選んでしまったね…と話していると後ろから車のクラクションが聞こえました。
先程のパーティーでいた数人の男性が窓を開けて「今まで女性陣達とちょっと高級な焼肉やさんに行ってきたんだよ。君たちも誘いたかったのにいないから」と言われてしまいました。
その姿は余裕がある大人の雰囲気で、再度自分の選択ミスを悔やみました。

…その日の深夜、彼から「俺たちもう無理だと思う。別れよう…」とメールがきていました…。