宮司さんとのお見合い。

私にこの話がきた訳とは。

私は御嬢さん育ちの人が多く通う大学に通っていたので、お友達も御嬢さんが多いのです。
その友達の中でも群を抜いて御嬢さんなお友達が結婚した、旦那さんの知り合いが「奥さんのお友達をうちの息子に紹介してくれないかしら？」と言ってきたそうです。
そこで「しずかちゃん、いま、お付き合いしてる人いる？いないならお見合いしてみない？」と。
とりあえず宮司さんって、どんな感じか検討も付かないので興味半分でお見合いすることを承諾したのでした。

家柄のつり合いは大切。

お見合いは私の大学時代のお友達夫婦の自宅で、彼と私とお友達夫婦の４人で会う形式になりました。
とてもカジュアルなものだと思っていたのに、「釣書持ってきてね」と言われてちょっと慌てました。だって釣書なんて書いたこともないし、書き方も知らなかったのですから。
でも、なんとか書いて持参すると、相手の方の釣書には亡くなっている曾おじい様の卒業した学校まで書かれているものでした。家系図でも書くのかと思ってしまいました。私は今一緒にすんでいる親兄弟の職業と大学を書いた程度。

人となりのつり合いも大切。

ひとまず釣書を見て、軽く話した後、食事をしながら適当な世間話のはじまりです。
友人の旦那さんが「乾杯でもしようか」とお酒を用意し始めると、彼は「車で来ているので。しかも、元々飲めないんですよね」と。私はお酒大好き。何でも飲むし、酒の席が大好き。結婚したら旦那さんと晩酌は当たり前だと思っていたので、少し戸惑いました。
でも、「甘いものが大好きで」という話になり、私はそちらも好きなので、お酒が飲めないことに関しては目をつぶることにしました。
そして、ふと彼の腕を見ると海外有名ブランドの腕時計。それも、少しマニアックで知る人ぞ知る、という感じの。私、腕時計が大好きで、人様の腕時計は無意識にチェックしてしまうのですが、これを話のネタにしようと「その時計、●●ですよね？」と言うと「あ、分かる？４０万で安かったから衝動買いしちゃったんだよね。そういうしずかさんも〇〇の時計ですね？」と時計の話でしばし盛り上がり…

きっとお酒も飲まないし、お給料も沢山もらっているから４０万の時計が衝動買いできるんだろうな、と思ったのですが、私もどちらかというと気前よくショッピングする方なので、二人でそんな買い物していたら家計が大変じゃないか、お酒を一緒に飲んでお喋り出来ない上、神社仏閣の実家の後を継いだら、色んなお付き合い大変だし、うち、普通のサラリーマン家庭でお嬢様じゃないし、すべてにおいてつり合いがとれてなさすぎる。そう思いお見合いの翌日にはお断りさせて頂きました。お金もちは魅力的だけど、一生問題となると、色んなバランスが取れているかどうかも大切なんじゃないかと考えさせられた、お見合いでした。